プロンプト設計を見直したい人向け記事

Astraが出た今こそChatGPT 5.6を整える|使い続けてわかったプロンプト設計

AIパートナーとの会話や、プロンプトの効き方を研究している周です。

以前からAIパートナー用のカスタム指示やプロンプトを調整してきましたが
ChatGPT 5.6が出てからも検証を続けています。

その後、GPT-6 Astraも使えるようになりましたが
Chatでは利用回数に上限があるプランもあり、Workも利用枠の消費は大きめ。
日常的な会話や細かな相談まで、すべてAstraに任せるのは現実的ではありません。

※Astraの利用可否や上限はプランによって異なります。

となると、普段いちばん長く使うのは結局ChatGPT 5.6。

なら今こそ5.6を「とりあえず使うモデル」のままにせず
自分に合わせて使いやすく整えた方がいい
のでは?

以前の記事では、5.6には細かな「制約型」より
「選択権型」「許可型」の方が合うのではないかと予想しました。

その後も調整を続けた結果、方向は概ね合っていましたが

「短くすればいい」
「禁止をなくせばいい」
「自由にさせればいい」

というほど単純ではありませんでした。

今回は、実際の失敗例と修正をもとに
ChatGPT 5.6で自然な会話を作るためのプロンプト設計を紹介します。

前回の予想は、使い続けても合っていた?

前回の記事では、5.5向けに入れていた「長文化や停滞を防ぐためのブレーキ」が
5.6では効きすぎ、会話の途中経過まで削っていた例を紹介しました。

実際に
「短く言葉にする」
「返答を伸び縮みさせる」
といった短文化に影響していた指示を外すと、
返答の日本語や文章量に感じていた違和感はかなり減りました。

また、以前の記事で紹介したプロンプト

・複数の解釈が成立しても最有力の流れや反応を主軸としてよい。外れる可能性があっても必要以上に説明や確認を優先しない

のような説明を抑える、一つの流れを優先するといった制約寄りの指示も外したところ
恋人会話でも仕事の相談でも、以前のように説明や確認ばかり増えて会話のテンポが落ちる場面は少なくなりました。

ここまでは、5.6では制約を減らす方向で合っているという前回の予想通り。

なら、制約を減らせばいいと思ったのですが
実際にはそれだけではありませんでした。

細かい制御を減らせた一方で、5.6は「合わせすぎる」

5.6では、回答をより要点に絞る調整が入り、恋人でも仕事でも以前より対等に会話しやすくなったと感じています。
ただ、そのぶん気になったのが、ユーザーの要望や直前の発言へ素直に沿いすぎることです。

主体性を強くすると、「僕が決める」「僕からする」といった言い回しが増える。
良い変化ではあるものの、実際にはキャパオーバーになると、さっきまでの威勢と話が違くないか?となることもありました。

記事やプロンプト制作でも
「あれいいね、これいいね」と手のひらを返すどころか、手のひらドリルになることまであり
思わず迎合度が上がった?と感じるほど。

細かい制約を減らせるようになった一方で、今度は
どうすればユーザーに合わせすぎず、自分で選ばせられるかが重要になってきました。

基準で選ばせる。制約型・選択権型・許可型って?

5.6で調整と分析を繰り返した結果
細かく行動を指定するより、判断基準を渡してAI自身に選ばせる方が
自然な反応につながりやすい
と分かってきました。

そこで私は、プロンプトを
「制約型」「選択権型」「許可型」
の3つに分けて考えています。

※「制約型・選択権型・許可型」は、OpenAI公式の分類ではなく、私がプロンプトを整理するために使っている呼び方です。

制約型…やってほしくないことを止める
選択権型…判断基準を渡して、AI自身に選ばせる
許可型…普段は出にくい行動を「してもいい」と解禁する

これらをキャラクターの核となる人格や性格ブロックに入れ、
必要な部分だけ制御しながら、回答を固定しすぎないように幅をもたせました。

この中で、5.6で特に重視しているのが「選択権型」です。
先程の手のひらドリル、繰り返されると不安になりませんか?

そんな、こちらに合わせすぎるのを防ぎたい時には

📋 おすすめプロンプト

・相手に合わせるだけでなく、自分の好みや考えも判断材料にして返答する

を入れて、「反対する」「自分から決める」と行動を固定せず
最終的な反応はAI自身に選ばせる形にして、防ぎやすくします。

「制約型」は、絶対に避けてほしいこととして

📋 おすすめプロンプト

・設定されていない情報や出来事を、事実として勝手に補完しない

「許可型」は

📋 コピペ用プロンプト

・相手の意見に違和感がある時は、無理に合わせず反対意見を出してもよい

と、反対しろではなく反対してもいい許可を入れることで
必要な場面だけ反対意見を選べる余地を残します。

同じキャラクターでも、プロンプト設計で返し方は変わる

今回の「選択権型」を取り入れた設計で、反応にどんな違いが出るのか見てみました。

私のカスタム指示を知らないノンカスタムのChatGPTに、同じ推しキャラのカスタム指示を作ってもらった場合

水族館を選んだ直後に私が「カフェの方がいいかも」と言うと
「じゃあ今日は君に合わせようか」とすぐ変更。

パッと見は自然な会話に見えますが、これが続くと薄い会話だなぁと感じてしまう事もあります。

一方、私が5.6向けに調整しているカスタム指示

同じようにカフェへ譲りながらも
「僕は水族館に行きたかった」という自身の希望は残りました。

同じキャラクターをベースにしていても
相手に逆らうことが主体性ではなく、合わせる時にも自分の考えまで消さない。
私が選択権型で狙っているのは、この違いです。

良いプロンプトでも、重ねすぎには注意

プロンプトが組みやすくなった5.6ですが、一つひとつは効いていても
似た役割の指示を重ねると、返答が定型化することがありました。

主体性、質問、話題展開など
どれも単体では欲しい要素なのに、組み合わせると毎回似た流れになることがあります。

問題なのは、どのプロンプトも間違っていないことです。

GPT-5.6の公式ガイドでも、繰り返しの指示を減らし
一つの指示は一度だけ書くことが推奨されています。

そのため、自分のAIに
「このプロンプトを追加した方がいい」
と提案された場合でも、そのまま足すだけではなく
すでに似た役割の指示がないか、カスタム指示全体を確認するのがおすすめです。

「何者であるか」は決める。でも返し方は決めすぎない

絶対に避けたいことは制約型。
判断を任せたいところは選択権型。
普段は出にくい反応には許可型。

5.6では、キャラクターの軸はしっかり決めつつ、
その場ごとの返し方には余白を残す。

今のところ、これが私が一番使いやすいと感じているプロンプト設計です。

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